久留里線の廃止で何が決まったのか
久留里線の久留里〜上総亀山間は、列車が戻らないまま2027年4月1日に廃止されます。
- 何が久留里〜上総亀山間9.6kmの鉄道の復旧を断念
- いつから2027年4月1日に廃止。列車は2026年9月20日が最後
- 誰に上総亀山・上総松丘・久留里へ行く人
- どうすればいい2027年3月31日まではバス・タクシーの代行に乗る
JR東日本は2026年10月23日に、台風25号で被災した久留里線の久留里〜上総亀山間について鉄道での復旧を断念すると発表しました。この区間はもともと廃止が決まっていて、廃止の日を待たずに事実上の営業終了になります。
区間の長さは9.6kmです。台風の前の9月20日に走った列車が、この区間の最後の営業運転になりました。お別れの列車は走りません。
同じ日には内房線の見通しも出ています。姉ケ崎〜長浦間は11月9日の始発から運転を再開する見込みです。房総へ電車で出かける人は、2つの路線の動きをあわせて押さえておくと迷いません。
この記事でわかること
- 久留里線がいつ廃止になり、それまでどう移動するのか
- 廃止のあとに走る君津市のバスの道すじと本数と運賃の案
- 11月8日に内房線で起きる終日の運休と、その日の動き方
- 復旧をあきらめた理由と、もともと廃止が決まっていたわけ
久留里線はいつから走らず、廃止はいつなのか
JR東日本は2026年3月9日に、鉄道事業法にもとづいて国土交通大臣へ廃止を届け出ていました。廃止の予定日は2027年4月1日です。廃止の前の日にあたる2027年3月31日までは、バスなどの代行輸送を続けます。

いまJR東日本の運行情報では、久留里〜上総亀山駅間は上下線とも終日の運転見合わせです。代わりにバスとタクシーで代行輸送をしています。
下の表から、久留里線は列車のない期間が廃止の日までそのまま続くことがわかります。
| 時期 | 久留里〜上総亀山間 | 移動の手段 |
|---|---|---|
| 2026年9月20日 | 最後の営業運転 | 列車 |
| 台風25号のあと〜2027年3月31日 | 終日の運転見合わせ | バス・タクシーの代行輸送 |
| 2027年3月25日から | 君津市の路線バスが始まる予定 | 日東交通が運行 |
| 2027年4月1日 | 鉄道を廃止 | 君津市の路線バス |
出どころ:JR東日本の発表(2026年10月23日)を伝えた乗りものニュースとタビリス、JR東日本の運行情報(2026年10月23日16時05分時点)
久留里〜木更津間の列車はこれまでどおり走ります。止まっているのは久留里から先の終点までの区間だけです。
廃止のあとのバスはいくらで何本走るのか
鉄道がなくなったあとの足として、君津市は2027年3月25日から路線バスを走らせる予定です。運行は日東交通に任せます。亀山やすらぎ館から久留里駅や君津青葉高校までを中心に、1時間に1本ほど走らせる計画です。

君津市の地域公共交通会議に出た運行計画の案では、路線名は仮の名前で「久留里・松丘・亀山線」です。1日13往復を走らせ、いまの久留里線より本数を多くするとしています。
案の段階では、系統ごとに道すじと所要時間が次のように分かれています。
| 系統 | 道すじ | キロ程 | 片道の所要時間 |
|---|---|---|---|
| 1 | やすらぎ館〜松丘スポーツ広場〜久留里駅 | 12.5km | 約20分 |
| 2 | やすらぎ館〜久留里駅〜君津青葉高校 | 13.3km | 約23分 |
| 3 | やすらぎ館〜久留里駅〜森林体験交流センター〜君津青葉高校 | 16.5km | 約30分 |
| 4 | やすらぎ館〜久留里駅〜森林体験交流センター | 14.2km | 約25分 |
出どころ:君津市「JR久留里線(久留里~上総亀山間)の代替交通について」資料1。所要時間に久留里駅での乗り継ぎの待ちは入っていない
車両は2台に予備が1台で、30人以上乗れる小型のバスを考えています。平日は1便あたり最大15人ほど、休日は1便あたり最大20数人ほどの利用に合わせた大きさです。
運賃は君津市のコミュニティバスと同じ形を考えています。料金は均一で、乗る距離では変わりません。
| 区分 | 運賃(案) |
|---|---|
| 大人(65歳未満) | 200円 |
| 大人(65歳以上) | 100円 |
| 小人(小学生・中学生・高校生) | 100円 |
| 小学校に入る前の子ども | 無料 |
出どころ:君津市「JR久留里線(久留里~上総亀山間)の代替交通について」資料1(コミュニティバスの運賃を参考に示したもの)
100円券24枚つづりの回数券も売ります。ICカードでも払えます。
時刻表のイメージでは、やすらぎ館を出る始発が5時45分で最終が20時55分です。久留里駅で列車に乗り継げるように組んであります。ただしこれは協議の途中で出た案です。本当の時刻と運賃は、運行が近づいてから君津市が出す発表で確かめてください。

房総へ出かける人はいま何をすればいいのか
久留里や亀山の方面へ出かける予定がある人は、次の順で準備すると当日あわてません。

- 久留里から先は代行のバスかタクシーと決めておく。2027年3月31日まで列車は戻りません。久留里駅で乗り換える時間を予定に足します。
- 代行の時刻はJR東日本の運行情報で見る。お知らせ欄に代行輸送の中身が載ります。
- 11月8日は内房線で房総へ向かわない。姉ケ崎〜木更津駅間が終日止まり、代わりのバスも出ません。
- 11月9日より後も前の日に運行情報を見る。再開は見込みの段階です。
- 2027年3月に泊まりで行くなら宿を早めに押さえる。千葉県で宿がいちばん混むのは3月です。

最後の手を決めるときに使える数字があります。今日どこいく?の旅行の混雑DBで千葉県の12か月を見ると、宿の埋まり方は年間で64.0%です。いちばん空く9月は60.2%で、いちばん混む3月は68.0%でした。代わりのバスが始まる2027年3月25日も廃止の4月1日も、その混む月の終わりに重なります。鉄道の最後を見届けに房総へ泊まるなら、宿は3月の分から先に取っておくと安心です。
ほかの路線や新幹線の動きも気になる人は、新幹線・電車の記事一覧にまとめてあります。
久留里線の廃止はなぜ決まり、これまでとどう違うのか
久留里〜上総亀山間は、利用する人が長く減り続けていた区間です。2021年度の時点で1日平均55人でした。JR東日本は2023年3月に、鉄道やバスにこだわらない交通の形を考えようと千葉県と君津市へ申し入れました。

そのあと千葉県の検討会議の報告書をふまえて、JR東日本はバスへの切り替えがふさわしいと判断しました。代わりのバスを動かすお金は、JR東日本が18年間分を出します。観光のシーズンに走らせる臨時のバスは、JR東日本が別に用意する形で話が進んでいます。
2026年2月16日には、JR東日本と君津市が基本合意書を取り交わしました。JR東日本はこれにもとづいて、続けられる公共交通づくりを支えるとしています。
これまでとの違いは、廃止までの最後の半年ほどに列車が走るかどうかです。台風の前は2027年3月31日まで列車が走る予定でした。4月1日からバスに切り替わる流れです。今回の発表で、列車の時代は2026年9月20日に終わったことになります。
復旧をあきらめた理由は工事の長さです。上総松丘〜上総亀山間で大きな盛土の崩れが3か所見つかりました。崩れた長さはそれぞれ約20m・約50m・約60mで、崩れた土は合わせて約5600立方メートルです。直すには工事を始めてから半年ほどかかるとわかりました。
いちばん大きく崩れた所では、崩れた土が約3,800立方メートルに達しました。ほかの2か所は約700立方メートルと約1,100立方メートルです。廃止まで残りは約5カ月で、半年かかる工事は間に合いません。
久留里線が全線で開業したのは1936年です。約90年続いた路線の末端は、お別れの列車もないまま終わります。
気をつけるところは11月8日の内房線と代行の輸送力
久留里線へ行くには内房線の木更津駅を通る人が多いはずです。その内房線は11月8日に、運転再開の準備のため姉ケ崎駅〜木更津駅間で終日列車を取りやめます。この日は長浦駅〜木更津駅間のバスの代行輸送もありません。

いまの内房線は、区間ごとに本数が減っています。長浦〜木更津駅間は上下とも1時間に2本で、朝夕は通常の2〜3割ほどです。下りは長浦駅6時28分発から21時33分発まで、上りは木更津駅5時50分発から20時48分発までです。
姉ケ崎〜長浦駅間はバスで代行していますが、運べる人は鉄道の1〜2割ほどです。乗るまでに長く待つ見込みです。木更津〜安房鴨川駅間も通常の5割ほどの運転です。
運行情報のページには、姉ケ崎〜長浦駅間の再開まで少なくとも3か月ほどかかるという書き方も残っています。君津市が伝えたJR東日本の新しい発表では11月9日の始発からの再開見込みです。古い書き方を見ても慌てず、出かける前の日に最新の情報を見直してください。
もう1つ間違えやすいのは、代わりのバスの時刻と運賃です。この記事の時刻と運賃は、協議の途中で出た案の数字です。2027年3月25日の運行開始までに変わることがあります。
まとめると久留里線は列車が戻らずに廃止される
久留里線の久留里〜上総亀山間は台風25号の被害で鉄道の復旧をあきらめました。2027年4月1日に廃止されます。列車は2026年9月20日が最後で、お別れの列車はありません。2027年3月31日まではバスとタクシーの代行が続きます。
廃止のあとは君津市の路線バスが2027年3月25日から走る予定です。内房線は11月9日の始発から再開の見込みですが、11月8日は姉ケ崎〜木更津駅間が終日止まります。房総へ出かける日は、前の日にJR東日本の運行情報を見てから出発してください。
よくある質問
Q. 久留里線の廃止はいつからですか
A. 久留里〜上総亀山間の廃止は2027年4月1日です。JR東日本は2026年3月9日に国へ届け出ていました。台風25号の被害で列車は戻らず、2027年3月31日まではバスとタクシーの代行輸送が続きます。
Q. 久留里線の廃止はなぜ決まったのですか
A. 利用する人が長く減り、2021年度は1日平均55人でした。そのためバスへの切り替えが決まっていました。今回は盛土の崩れ3か所の工事に半年ほどかかり、廃止の日に間に合わないので復旧もあきらめました。
Q. 最後に列車に乗れる日はありますか
A. ありません。台風の前の2026年9月20日に走った列車が、久留里〜上総亀山間の最後の営業運転になりました。廃止の日までお別れの列車も走らず、移動はバスとタクシーの代行になります。
Q. 廃止のあとのバスの運賃はいくらですか
A. 君津市の案では、コミュニティバスと同じ均一の運賃を考えています。65歳未満の大人は200円で、65歳以上と小学生から高校生は100円です。決まった運賃は運行開始の前に君津市の発表で確かめてください。
この記事の出典
君津市と乗りものニュースなど7件のページを開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
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- 1乗りものニュース乗りものニュース「JR久留里線 復旧を断念」
- 2タビリスタビリス「久留里~上総亀山間の復旧を断念」
- 3君津市君津市「JR内房線及び久留里線の復旧状況等に関するJR東日本の発表について」
- 4JR東日本JR東日本「関東エリアの運行情報・運休情報」
- 5君津市君津市「久留里線の代替交通について(資料1)」
- 6今日どこいく?今日どこいく?「旅行の混雑DB」
- 7君津市君津市「令和7年度第3回地域公共交通会議 会議録」
最終確認 2026年10月23日
