本文へ移動
振替輸送はICのチャージで乗れない?12社の対象と定期券の扱い 図の中の文字: ICのチャージ残額は使えない、定期券ときっぷの区間内なら使える、鉄道12社の決まりを比較した

振替輸送はICのチャージで乗れない?12社の対象と定期券の扱い

公開 読了 約21分

振替輸送はICのチャージ残額では使えず定期券ときっぷなら使える

振替輸送はICのチャージでは使えず、定期券ときっぷなら使える。

電車が止まったときに、ほかの会社の線へ回り道して目的地へ向かえるのが振替輸送です。ただし乗っている人の誰もが使えるわけではありません。今日どこいく?編集部が関東と関西の鉄道会社12社の公式ページを読み比べると、Suica・PASMO・ICOCAのチャージ残額で乗っている人は12社とも対象外でした。

使えるのは止まった区間を含む定期券と、止まる前に買ったきっぷです。同じ定期券でも区間の外へ乗り越すと運賃がかかります。振替先の駅では自動改札機を通らず、係員のいる通路で乗車券を見せます。

この記事でわかること

  • 鉄道会社12社でICのチャージ残額・IC定期券・きっぷの扱いがどう分かれるか
  • 振替乗車票が要る場面と要らない場面
  • 振替先の改札の通り方と降りる駅でやること
  • 対象外のときに自分で運賃を払う範囲とタクシー代の扱い
  • 次に止まったときにあわてないための準備

鉄道会社12社の振替輸送で対象になる乗車券を1つの表に並べた

並べたのは関東の8社と関西の4社です。関東は京王電鉄・京急電鉄・相鉄・東急電鉄・東武鉄道・西武鉄道・東京メトロ・JR東日本で、関西は近畿日本鉄道・JR西日本・阪急電鉄・阪神電車です。どの会社も自社のページで自社の決まりを書いているだけなので、横に並べた表はありませんでした。

近鉄八尾駅のホームで電車を待つ利用者が多数並んでいる様子の写真
写真:ほっきー(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0・切り抜き)

12社を並べるとICのチャージ残額を対象にしている会社は1社も無く、定期券は区間内ならどこでも対象でした。

会社 対象になる定期券 対象になるきっぷ 対象外と書いているもの
京王電鉄 Suica・PASMO定期券と磁気定期券の区間内 きっぷ等の区間内 ICのチャージ残額・区間外の利用
京急電鉄 IC定期券の定期券区間内 目的地までの乗車券 IC乗車券のSF(チャージ残額)・支障区間を含まない乗車券
相鉄 IC定期券の定期券区間内 有効区間内の乗車券 SuicaやPASMOなどのチャージ残額
東急電鉄 IC定期券の定期券区間内 Q SKIPで買った乗車券も対象 ICのチャージ額・クレジットカードのタッチ決済
東武鉄道 PASMO・Suica定期券(モバイル・Apple Payを含む)と磁気定期券の区間内 きっぷの区間内(一日乗車券などのお得なきっぷを含む) ICのチャージ残額・有効期間外の定期券
西武鉄道 交通系ICの定期券区間内 対象となる乗車券 交通系ICで入場した場合・タッチ決済
東京メトロ Suica/PASMO定期券・磁気定期券 きっぷ・回数券・企画乗車券 IC乗車券のチャージ残額
JR東日本 Suica定期券の定期区間内 乗車券・おトクなきっぷ・回数券 Suica等のチャージ残高
近畿日本鉄道 止まった区間を含む磁気定期券・IC定期券 止まる前に買った普通乗車券・止まる前に入場した回数券カード ICカード・タッチ決済・PiTaPaの区間指定割引
JR西日本 IC定期券は引き続き対象 対象の乗車券を見せて使う 改札に入ったあとのICカード乗車券
阪急電鉄 止まった区間を含むIC定期券・磁気定期券 改札入場後の普通券・回数券・お得な乗車券・利用開始後のQR券 ICOCAやPiTaPaなど(IC定期券を除く)・改札入場前の普通券・株主優待乗車証
阪神電車 IC定期券(改札の入場は不要) 運転見合わせの前に改札を入った乗車券 ICカード(IC定期券を除く)

チャージ残額を外す理由は、どの会社もほぼ同じ説明です。ICで改札に入った人は降りる駅がまだ決まっていないので、乗った区間が確定しないと京急・相鉄・東武・西武は書いています。

JR東日本も同じ考え方です。Suicaは最後に降りた駅で乗った区間が決まって運賃を受け取る仕組みなので、振替輸送の扱いをしていないと説明しています。

タッチ決済をはっきり対象外と書いているのは近鉄・東急・西武の3社です。

東武は有効期間の切れた定期券も対象外にしていて、う回する路線で運賃や料金を払って乗るよう案内しています。

近鉄と阪急はPiTaPaの区間指定割引を登録していても対象外です。定期券とは別の割引サービスだからと近鉄は理由を書いています。

おトクなきっぷや一日乗車券は、止まった区間を含んでいれば対象です。JR東日本・東武・東京メトロ・阪急がそう書いています。

関東と関西で振替輸送の使い方はここが違う

関西の鉄道18社局は2019年3月16日から振替輸送の決まりを3つ変えました。発表は2019年1月18日です。

振替輸送12社の主要駅。地図に番号で示した場所は 1. 新宿駅、2. 渋谷駅、3. 浅草駅、4. 池袋駅、5. 横浜駅、6. 東京駅、7. 大阪駅、8. 大阪難波駅
地図:地理院タイル(淡色地図)に今日どこいく?編集部が位置を記入。位置は © OpenStreetMap contributors
  1. 振替乗車票の配布をやめて、対象の乗車券を見せれば乗れるようにした
  2. 乗換駅を前から決めた駅に限らず、乗車券の区間内なら自由に選べるようにした
  3. 改札に入ったあとのICカード乗車券を振替輸送の対象外にした

3つ目の理由はICカードの見た目にあります。ICカードは券面を見ても改札に入ったあとかどうかが分かりません。そのため前は止まった駅で「ICカード乗車券使用証明書」を受け取り、あとで精算する手続きが要りました。手間と時間がかかるうえにICを使う人はこれからも増えるので対象外にした、とJR西日本は説明しています。

同じ発表には「首都圏などでは従来からICカード乗車券は振替輸送の対象外」とも書かれています。関東は前から、関西は2019年3月からICのチャージが対象外になったという順番です。IC定期券は関西でも引き続き対象です。

関西でも振替乗車票を配る場面は残っています。バスとの振替と、近鉄の東海エリアでの振替です。近鉄は名古屋市交通局との振替について、振替輸送対象駅で振替乗車票を受け取るよう案内しています。

関東は会社で書き方が分かれます。京王と東急は振替乗車票が無くても乗車券を見せれば鉄道の振替を使えると書いています。西武は振替乗車票を配っていません。京急と東武は止まった路線の駅で振替乗車票を受け取る流れを基本にしていて、無くても使える場合があるとしています。

会社ごとに並べると鉄道どうしの振替は乗車券を見せれば済む会社が多く、バスへの振替だけは乗車票が要ります。

会社 振替乗車票 改札の通り方 バスへの振替
京王電鉄 無くても乗車券を見せれば使える 自動改札機を通らず係員側の通路 振替乗車票が必要
京急電鉄 止まった路線の駅で受け取る(無くても使える場合あり) 自動改札機は使えない 止まった路線の駅で乗車票を受け取りバスの乗務員へ渡す
相鉄 持っていれば乗車券と一緒に見せる(乗車票だけでは使えない) 振替先の駅で係員に乗車券を見せる 乗車票が必要・コミュニティバスと高速バスは使えない
東急電鉄 無くても乗車券を見せれば使える 振替先の改札口で係員に乗車券を見せる 乗車票が必要・深夜急行バスは使えない
東武鉄道 止まった路線の駅で受け取る(無くても使える場合あり) 係員のいる改札通路 乗車票をバスの乗務員に渡す
西武鉄道 配っていない 自動改札機にタッチも投入もしない 乗車券を乗務員に見せて振替輸送を使うと申し出る
近畿日本鉄道 配っていない(名古屋市交通局との振替だけ受け取る) 振替先の改札口で駅係員に乗車券を見せる 関西18社局の取り決めで振替乗車票を配る
JR西日本ほか関西18社局 2019年3月16日から配布を省いた 乗換駅は乗車券の区間内で自由に選べる 振替乗車票を配る

阪急は状況によって京都市営バスとの代行輸送を行うことがあります。区間は西大路四条から四条河原町の間か、西大路四条から西大路駅前の間です。乗るには駅で配る「代行乗車票」が要ります。

電車が止まった駅で振替輸送を使うか運転再開を待つかを決める

振替輸送はいつも出るわけではありません。京急は列車の運転に支障が出て、復旧するまでに時間がかかると判断したときに行うと書いています。近鉄は依頼先の鉄道会社の運行状況によっては行えない場合もあるとしています。

止まったと分かったら、まず振替輸送が出ているかを運行情報で確かめます。出ていれば、その場の選び方は2つです。

  • 振替輸送で指定された経路へ回る … 対象の乗車券を持っている人だけが選べる。乗車券の区間内なら運賃は要らない
  • 止まった路線の運転再開を待つ … 振替先まで歩くのが大変なときや、乗車券が対象外のときの選び方

ICのチャージで乗っている人には、振替輸送という選び方がそもそもありません。この場合は「自分で運賃を払って他社線に乗る」か「運転再開を待つ」かの二択です。阪神は他社線に乗るときはICカードを使うか、他社線で乗車券を買うよう案内しています。

振替輸送で乗れる?2問で分かる。止まった区間を含む定期券を持っている?。止まる前に買ったきっぷで改札を入った?。定期券で振替。係員に定期券を見せて通る。きっぷで振替。使用中のきっぷを係員に見せる。自分で払う。ICのチャージは12社とも対象外。ただし 定期券の区間の外へ乗り越すと運賃がかかる。今日どこいく?が作ったイラスト図解(はい/いいえの判定)

自分が振替輸送で乗れるかは2つの問いで決まります。1つ目は止まった区間を含む定期券を持っているかです。持っていれば振替輸送で乗れます。2つ目は止まる前に買ったきっぷで改札を入ったかです。入っていれば乗れます。どちらでもなければICのチャージと同じ扱いで、他社線は自分で払って乗ります。

阪神は振替輸送には運転見合わせの前に改札を入った乗車券が必要だと書いています。定期券なら改札に入っていなくてもかまいません。

振替輸送を使うときは4つの手順で改札を通る

京急の案内に沿うと、振替輸送の流れは次の4手になります。

  1. 振替の実施と振替先を確かめる … JR東日本はJR東日本アプリで振替乗車の対象区間を調べられるとしています。東急は運行情報ページで迂回ルート検索を出しています。
  2. 振替乗車票を受け取る … 配っている会社のときは止まった路線の駅で受け取ります。バスへ振り替えるときは必ず受け取ります。
  3. 振替先の駅は係員の通路を通る … 自動改札機を使わず、乗車券と振替乗車票を係員に見せます。モバイル定期券は定期券区間の画面を見せます。
  4. 降りる駅でも係員に見せて出る … 京急はきっぷなら係員に渡し、定期券なら見せるよう案内しています。

アプリと迂回ルートの案内は

振替輸送を使うときの4つの手順。振替先を確かめる。運行情報やアプリで振替の区間を見る。乗車票を受け取る。バスへ振り替えるときは必ず受け取る。係員の通路を通る。自動改札機にタッチしない。降りる駅で見せる。乗車券と乗車票を係員に見せて出る。モバイル定期券は定期券区間の画面を見せる。今日どこいく?が作ったイラスト図解(横並びの手順コマ)

京急は振替乗車票なしで使える場面も2つ挙げています。家や勤め先から振替先の駅へ直接向かうときと、振替先の路線が乗っていた列車と直通運転をしているときです。どちらも振替先の駅で係員に乗車券を見せます。

モバイル定期券の人は画面の出し方を先に覚えておくと早く通れます。京急・相鉄・東急・東武・西武は、モバイルの定期券なら定期券区間の画面を係員に見せるよう書いています。

振替乗車票は乗車券の代わりにはなりません。京王・京急・東急は「振替乗車票は乗車券ではない」と書いていて、相鉄と東急は振替乗車票だけでは使えないとしています。改札で見せる本体はあくまで手元の定期券やきっぷです。

西武は振替乗車票を配っていないので、バスへの振替も乗車券を乗務員に見せて振替輸送を使うと申し出れば乗れます。

振替輸送の改札で自動改札機にタッチすると運賃が引かれる

振替先の駅でいつもの癖のままICカードを自動改札機にタッチすると、チャージ残額から運賃が差し引かれます。京王・京急・東武がそろってこの注意を出しています。

関西の振替輸送ルール変更前後。2019年3月まで:旧ルールの取り扱い/鉄道18社局共通。2019年3月16日から:決まりを3つ変更/発表は2019年1月18日
今日どこいく?編集部が本文の内容から作成

定期券を持っている人ほど起きやすい失敗です。毎日の改札と同じ動きでタッチしてしまうからです。振替先では改札の手前で一度止まり、係員のいる通路を探してから進みます。

西武は「自動改札機にタッチまたは投入しないでください」と書いています。磁気の定期券やきっぷを自動改札機に入れるのも同じく避けます。京急も振替輸送では自動改札機を使えないと案内しています。

振替の途中で改札を出たくなったときも気をつけます。JR東日本は振替輸送の区間で途中下車はできず、降りたいときは別に精算が要るとしています。別の振替先へ乗り継ぐためにJRの改札を出るときは、改札の係員に事情を伝えます。

ふだんの乗り換えで改札を出たときの扱いは、振替輸送とは別の決まりです。乗り換えで改札を出たら払い直しになるかを比べた記事では、会社ごとに改札を出てから乗り直せる時間の決まりを読めます。

振替輸送でも運賃や料金がかかる場面がある

対象の乗車券を持っていれば、振替区間の運賃はかかりません。近鉄は「すでに乗車券をご購入いただいている方が対象のため、別途運賃は必要ありません」と書いています。

ただし次の場面では振替輸送の対象でも運賃や料金を払うことになります。

場面 かかるもの 書いている会社
乗車券の区間を越えて乗る 越えた区間の運賃 京急・相鉄・東急・東武・西武
IC定期券の区間外へ降りる 区間外に当たる運賃 近鉄
IC定期券の区間外から乗る 振替輸送の対象にならない 近鉄
振替区間で途中下車する 別に精算 JR東日本
特急・座席指定列車・グリーン車に乗る 料金を別に払う 相鉄・東急・西武
指定されていない経路や交通手段を使う 運賃や料金は自分の負担 京王・京急・近鉄・東急
タクシーに乗る 自分の負担 京王・京急・近鉄・相鉄・東急・西武
目的地までの乗車券を持っていない 乗った区間の運賃 京急・東武

京急は分かりやすい例を出しています。A駅からC駅までの乗車券でB駅とC駅の間が止まったとします。このとき振替先で振替区間の外のd駅まで乗ると、c駅からd駅の間は別に運賃が要ります。

相鉄は自分の判断で指定していない交通機関を使った場合の補償は一切しないとしています。列車の運休や遅れで飛行機や別の鉄道に間に合わなかった場合も同じです。

指定外のバスやタクシーの代金は戻らない前提で選びます。深夜急行バスも京王と東急は振替輸送の対象外としています。

特急料金の払い戻しと遅延証明書の出し方は、振替輸送とは別に決まっています。遅延証明書と特急料金の払い戻しを会社ごとに比べた記事では、会社ごとの遅延証明書の出し方と特急料金の払い戻しの決まりを読めます。

ICのチャージで乗っていて振替輸送を使えないときは通常の運賃で乗る

振替輸送が使えないなら、他社線へは通常の運賃で乗ります。阪神は他社線ではお持ちのICカードを使うか、乗車券を買うよう案内しています。阪急も対象の乗車券を持っていない人は他の鉄道会社で通常の運賃の乗車券を買って乗るよう書いています。

阪神電車の赤とベージュの車両が「阪神梅田」行きの表示でホームに停車している様子の写真
写真:Sanyo 2012 2505 2013(Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0・切り抜き)

関西18社局の決まりでは2つの運賃を払います。止まった会社で実際に乗った区間の運賃と、そのあとに乗った会社で実際に乗った区間の運賃です。

東武は有効期間の切れた定期券で乗っていた人にも、う回する路線で運賃や料金を払って乗るよう案内しています。定期券の期限が近い人は、止まった日に切れていないかも確かめます。

代わりの手段を並べるとお金がかからないのは指定された振替先だけで、それ以外は自分で払います。

代わりの手段 お金 気をつけること
指定された振替先の鉄道 対象の乗車券なら要らない 区間の外は別に払う(京急ほか)
指定された路線バス 振替乗車票があれば要らない 止まった駅で乗車票を受け取る(京王・東急)・コミュニティバスと高速バスは使えない(相鉄)
他社線に自分で払って乗る 通常の運賃 ICで乗るかきっぷを買う(阪神)
阪急の代行輸送(京都市営バス) 代行乗車票があれば要らない 乗車票が無いときと記載の区間外は自分の負担(阪急)
タクシー・深夜急行バス 自分の負担 振替輸送の対象ではない(京王・東急)

ICで入場したまま止まった駅で降りるときの出方は、会社ごとに窓口の案内があります。阪急はICカードで乗っていた人の出場の方法をFAQの別の項目で案内しています。

振替輸送で回れる路線は止まった会社と区間で変わる

振替先は止まるたびに決まります。京急・東武・東急は使える区間はその都度異なると書いています。

東京メトロの地下駅ホームで乗客が行き交う様子と路線案内の表示板の写真
写真:Miyusuke(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0・切り抜き)

ただ、ふだん振替先にしている路線を公式に出している会社もあります。東急と相鉄の一覧から主な行を抜き出しました。

東急と相鉄の振替先を見ると、JRと地下鉄と隣の私鉄に広く振り分けていることが分かります。

止まった路線 振替先の路線 振替先の区間
東急(東横線・田園都市線など) JR山手線 全線
東急(東横線・田園都市線など) JR東海道線 藤沢~東京
東急(東横線・田園都市線など) JR中央線快速電車 東京~高尾
東急(東横線・田園都市線など) 東京メトロ・都営地下鉄 全線
東急(東横線・田園都市線など) 京急本線 泉岳寺~上大岡
東急(東横線・田園都市線など) 小田急 小田原線 新宿~海老名
東急(東横線・田園都市線など) 京王線・相鉄 全線
東急 世田谷線 JR南武線 武蔵小杉~分倍河原
東急 世田谷線 京王 井の頭線 渋谷~明大前
相鉄 JR東海道線 東京~小田原
相鉄 JR横浜線・JR相模線 全線
相鉄 小田急・東急・京急・横浜市交通局 全線

※状況により別の区間を案内することがある

相鉄は他社の運行状況によっては、一覧にある路線でも振替輸送を使えない場合があるとしています。京王も他路線の運行状況などによっては振替輸送を行わない場合があると書いています。

東急は駅ごとに近くの鉄道駅までの徒歩ルートマップも出しています。東急線の駅から他社の駅まで歩いて振り替える人は、止まる前に一度見ておくと迷いません。

台風や大雨の計画運休では振替輸送が出ないことがある

相鉄は悪天候などを理由に計画運休をするときは、原則として振替輸送をしないと書いています。

急に止まった場合と、前もって止めると決めた場合とで扱いが違うということです。振替先の会社の運行状況しだいで振替輸送を行えないことは、京王と近鉄も書いています。

計画運休の知らせが出た日は振替輸送を当てにしないで動きます。出かける時間をずらすか、止まらない経路を先に決めておくほうが確実です。相鉄の決まりは相鉄のものなので、ほかの会社の計画運休の扱いはその会社の運行情報で確かめます。

振替輸送で困らないために普段から決めておく

止まってからできることは多くありません。差が出るのは止まる前の準備です。

振替輸送で困らない事前の準備。通勤通学区間は定期券に 12社とも定期券なら区間内で対象になる/ICのチャージ任せにしない チャージ残額は12社とも振替輸送の対象外/改札の通り方を知っておく 振替乗車票の要否や手順を事前に確認
今日どこいく?編集部が本文の内容から作成
  • 通勤と通学の区間は定期券にしておく … 表の12社はどこも定期券の区間内なら振替輸送の対象にしています。
  • 遠出の日はきっぷで改札を入る … 阪急は改札入場前の普通券を対象外にしていて、近鉄は止まる前に買った普通乗車券を対象にしています。止まってから買っても間に合いません。
  • モバイル定期券の画面をすぐ出せるようにする … 係員には定期券区間の画面を見せます。
  • 振替先を調べる道具を入れておく … JR東日本アプリや東急の迂回ルート検索のように、会社が用意している案内を先に入れておきます。
  • 振替先の改札では立ち止まる … 自動改札機にタッチするとチャージ残額から引かれます。

きっぷと定期券の扱いは

ICのチャージだけで動く人は、止まったら自分で払って乗る前提でいるほうが気が楽です。逆に定期券の区間の中なら、振替先の改札で係員に見せるだけで済みます。自分がどちらに当たるかを知っておくだけで、止まった駅での迷いが減ります。

新幹線や在来線の記事は新幹線・電車の記事一覧にまとめています。新幹線の特大荷物や設備を会社ごとに比べたいときは新幹線6社の持ち込みと設備の比較表が使えます。

振替輸送についてよく聞かれる質問に答える

Q. Suicaのチャージ残額で乗っていても振替輸送は使える?
A. 使えません。京王・東急・JR東日本など今回並べた12社は、どこもICのチャージ残額を振替輸送の対象外にしています。降りる駅が決まらず乗った区間が確定しないのが理由です。他社線へは自分で運賃を払って乗ります。

Q. IC定期券なら振替輸送は無料で乗れる?
A. 止まった区間を含む定期券なら振替区間の運賃はかかりません。区間の外まで乗るとその区間の運賃を払います。特急や座席指定列車やグリーン車に乗るときは料金が別にかかると相鉄・東急・西武が書いています。

Q. 振替輸送の改札はどうやって通る?
A. 自動改札機は使わず、係員のいる通路で定期券やきっぷを見せます。京王・京急・東武の3社は自動改札機にタッチするとチャージ残額から運賃が引かれると注意しています。モバイル定期券は定期券区間の画面を見せます。

Q. 振替乗車票をもらい忘れたら振替輸送は使えない?
A. 鉄道どうしの振替なら、京王・東急は乗車券を見せれば使えると書いています。西武と近鉄の2社はそもそも振替乗車票を配っていません。ただしバスへの振替は振替乗車票が要るので、止まった路線の駅で受け取ります。

Q. 振替輸送の代わりにタクシーに乗ったら代金は戻る?
A. 戻りません。京王・京急・近鉄・相鉄・東急・西武の6社はタクシーを振替輸送の対象外としていて、代金は乗った人の負担です。京王と東急は深夜急行バスも対象外と書いています。

Q. 電車が止まってからきっぷを買えば振替輸送を使える?
A. 使えないと考えてください。阪急と近鉄の2社を見ると、阪急は改札入場前の普通券を対象外にしています。近鉄も止まる前に買った普通乗車券を対象にしていて、止まってから買ったきっぷは当てになりません。

Q. 振替輸送の区間で途中下車はできる?
A. JR東日本は振替輸送の区間での途中下車はできないとしています。降りたいときは別に精算が要ります。別の振替先へ乗り継ぐためにJRの改札を出るときは、係員に事情を伝えて通ります。

Q. 台風の計画運休でも振替輸送はある?
A. 相鉄は悪天候などで計画運休をするときは原則として振替輸送をしないと書いています。前もって止まると分かっている日は、出かける時間をずらすか止まらない経路を先に決めておくほうが確実です。

振替輸送は持っている乗車券の種類で使えるかが決まる

振替輸送はICのチャージ残額では使えず、止まった区間を含む定期券ときっぷなら使えます。関東と関西の12社を並べても、この線引きはどこも同じでした。

  • ICのチャージ残額とタッチ決済は対象外で、他社線は自分で運賃を払って乗る
  • 定期券は区間内なら対象で、区間の外へ乗り越すと運賃がかかる
  • きっぷは止まる前に買って改札を入ったものが対象
  • 振替先の改札は自動改札機ではなく係員の通路を通る
  • タクシーや指定外の交通機関の代金は自分の負担

止まった駅で迷ったら、まず手元の乗車券が定期券かきっぷかICのチャージかを確かめてください。そこで振替輸送に乗るか自分で払うか、運転再開を待つかが決まります。

あわせて読みたい