高速道路の逆走でNEXCO東日本が料金所のUターンに注意を出した
降りるICを間違えても料金所でUターンせず、次のICで係員に申し出れば元の区間の料金で戻れます。
- 何が料金所でUターンした軽トラの映像をNEXCO東日本が公開(10月13日の報道)
- どこで2024年の逆走220件のうち料金所前後が53件(24%)
- 誰に高速道路を使う全員。2024年に逆走した人は65歳以上が68%
- どうすればいい次のICで降りて精算の前に係員へ申し出る。料金は元の区間の分
NEXCO東日本関東支社の公式SNSが「そのUターン、危険です」「絶対にやめましょう」と投稿しました。あわせて白い軽トラックが出口料金所でUターンして逆走する映像も出しています。投稿は「降りるICを間違えた」「予定していたICを通り過ぎてしまった」ときでも料金所でのUターンはやめるよう呼びかけ、逆走は命に関わる重大事故につながると書いています。
週末のドライブや帰省で、ナビの案内を聞き逃してICを通り過ぎるのはよくあることです。そのときに慌ててハンドルを切るかどうかで、ただの遠回りが命に関わる事故に変わります。この記事では公式の数字と手順をもとに、出かける前に知っておきたいことをまとめます。
この記事でわかること
- 高速道路の逆走が何件起きていて、どこで始まっているか
- 出口を通り過ぎたときに追加の料金がかかるか
- 次のICで何をすれば元のICへ戻れるか
- 高速道路の逆走はなぜ起こるのか、年齢と理由の数字
高速道路の逆走はいつどこで起きているのか
NEXCO東日本の公式ページによると、全国の高速道路では概ね2日に1回の頻度で逆走が起きています。2024年の逆走は220件でした。逆走が始まった場所で分けると、分合流部と出入口部が91件(41%)でいちばん多くなっています。今回の映像と同じ料金所前後は53件(24%)で、料金所の広場の部分も17件(8%)ありました。

件数の流れを見ると、逆走は2020年の148件でいったん減りました。その後は2023年の224件まで増えて、2024年も220件と高いままです。逆走のうち事故になったものは毎年40件程度で、2024年は50件と前の年よりやや増えています。
下の表から、料金所前後で始まる逆走が2023年の48件から2024年は53件へ増えたことが読み取れます。
| 年 | 逆走の件数 | うち料金所前後 | 逆走事故 |
|---|---|---|---|
| 2019年 | 200件 | 36件(18%) | 45件 |
| 2020年 | 148件 | 28件(19%) | 26件 |
| 2021年 | 188件 | 38件(20%) | 44件 |
| 2022年 | 204件 | 30件(15%) | 44件 |
| 2023年 | 224件 | 48件(21%) | 39件 |
| 2024年 | 220件 | 53件(24%) | 50件 |
出どころ: NEXCO東日本・NEXCO中日本の「高速道路における逆走の発生状況」(第8回 高速道路での逆走対策に関する有識者委員会の配付資料・2026年10月13日に確認)
同じ数字はNEXCO中日本の公式ページにも載っています。会社ごとの数字ではなく、国土交通省と高速道路会社が管理する全国の高速道路の合計です。
逆走の事故は件数こそ少ないものの、起きたときの重さが違います。逆走事故は死亡事故になる割合が高速道路の事故全体の約38倍で、死傷事故になる割合も約4倍です。2024年の逆走事故50件のうち死亡は4件、負傷は10件でした。
降りるICを間違えたら料金はいくらかかるのか
出口を通り過ぎたときの料金は、NEXCO東日本もNEXCO中日本も同じ扱いです。次のICで係員に申し出て元のICへ戻れば、払う料金は最初に入ったICから目的のICまでの分になります。通り過ぎて余分に走った区間の料金は上乗せされません。
ただし条件があります。目的のICへ戻らずに別のICで降りるときは、実際に使った区間の料金がかかります。ICの構造によっては戻る案内ができない場合もあります。案内を受けるときに氏名や車のナンバーを聞かれることもあります。
下の表から、2社とも手順は同じでETCの人が入るレーンの呼び方だけが違うことがわかります。
| 場面 | NEXCO東日本 | NEXCO中日本 |
|---|---|---|
| 目的のICを通り過ぎた | 次のICで降りて精算の前に係員へ申し出る | 次のICで降りて精算の前に係員へ申し出る |
| ETCの人が入るレーン | カードを抜いて「一般」か「ETC/一般」 | カードを抜いて「一般」か「サポート」 |
| 戻ったときの料金 | 最初のICから目的のICまで | 最初のICから目的のICまで |
| 間違えて高速道路に入った | 入口の通行券の機械のインターホンで申し出る | 入口の通行券の機械のインターホンで申し出る |
出どころ: NEXCO東日本・NEXCO中日本の「出口を通り過ぎてしまったら」のページ(2026年10月13日に確認)
出口を通り過ぎたら次のICで4つの手順を踏む
ICを通り過ぎたと気づいた瞬間がいちばん危ないところです。本線で止まったりバックしたりせず、次の手順で落ち着いて戻ります。

- そのまま走って次のICで降りる。高速道路の上でのUターンやバックは禁止されています。料金所の近くも出入りする車が行き来しているので、自分の判断で回らないでください。
- ETCカードを車載器から抜いておく。ETCを使っている人は、料金所に着く前にカードを取り出します。NEXCO東日本では「一般」か「ETC/一般」、NEXCO中日本では「一般」か「サポート」のレーンへ入ります。
- 精算の前に係員へ申し出る。お金を払う前に「ICを通り過ぎた」と伝えます。係員が目的のICへ戻る道を案内します。
- 係員の指示どおりに戻り、最後の料金所で精算する。戻ったあとの出口でETCレーンを通るとバーが開かないことがあります。係員のいるレーンか、料金精算機のあるレーンを使ってください。
手順はNEXCO東日本とNEXCO中日本の公式ページに同じ形で載っています。
一般道から間違えて高速道路へ入ってしまった場合は、入口の料金所でそのまま申し出ます。通行券を受け取る機械にインターホンが付いているので、そこで係員を呼びます。係員がICの構造や交通の様子を見て戻り方を案内してくれます。
高速道路の逆走はなぜ起こるのか
逆走の理由は大きく3つに分かれます。1つ目は逆走になるとわかっていて始めた「故意」です。2つ目は逆走になると気づかずに始めた「過失」です。3つ目は逆走を終えたあとも逆走したと思っていない「認識なし」です。認識なしには認知症などが入ります。

2024年の逆走220件で見ると過失が78件(36%)でいちばん多くなっています。認識なしは73件(33%)で故意は44件(20%)でした。2015年から2023年までも故意が約2割で過失が約4割でした。認識なしの約3割も含めて同じ傾向が続いています。
公式ページが例に挙げる場面は、どれも出かける人にとって身近なものです。
- 目的のICを通り過ぎて、出ようとしていたランプへ戻ろうとわざと逆走した(故意)
- 間違えて高速道路に入ったと気づき、料金所の手前で回って反対車線の入口ランプを逆走した(過失)
- 一般道から入るところを間違えて、出口へ入ってしまった(過失)
1つ目と2つ目は、どちらも「戻りたい」という気持ちから始まっています。次のICで申し出れば料金は増えないと知っていれば、無理に回る理由はなくなります。
年齢でも差がはっきり出ています。下の表から、逆走した人の約半分が75歳以上だとわかります。
| 運転者の年齢 | 逆走(2024年・220件) | 逆走事故(2024年・50件) |
|---|---|---|
| 30歳未満 | 14件(6%) | 7件(14%) |
| 30〜65歳未満 | 50件(23%) | 15件(30%) |
| 65〜75歳未満 | 41件(19%) | 7件(14%) |
| 75歳以上 | 109件(49%) | 17件(34%) |
| 不明 | 6件(3%) | 4件(8%) |
出どころ: NEXCO中日本「高速道路における逆走の発生状況」(2024年1月〜12月・2026年10月13日に確認)
逆走した運転者は65歳以上が68%で、そのうち75歳以上が49%を占めます。一方で逆走事故だけを見ると、30〜65歳未満も15件(30%)あります。高齢の家族を乗せて出かける人だけでなく、運転するすべての世代に関わる話です。
これまでの逆走対策とこれから変わるところ
逆走を防ぐ取り組みは、道路の側でも進んでいます。これまでは全国でそろえた基本の対策として、矢印の路面標示・注意喚起の看板・矢印板・ラバーポール・カラー舗装を入れてきました。

NEXCO東日本は2025年11月14日に、それでも重大事故が起きている場所などを重点対策箇所として実施計画を出しました。管内65か所で目で見てわかる対策を強め、車を物理的に止める対策も入れます。完了の目標は2028年度です。
対策の例として挙がっているのは次の3つです。
- 路面埋込型ブレード
- 錯視効果を応用した路面標示
- プレッシャーウォール
重点対策箇所に選ばれる場所は、同じ施設で何度も逆走が起きているところや平面交差の構造になっているところです。ふだん使うICで見慣れない標示や設備を見かけたら、逆走が起きやすい場所だと受け止めて速度を落としてください。ただ道路の対策が終わるまでには時間がかかります。いま運転する人にとっては、間違えたときに回らない心がけがいちばん効きます。
逆走しないために気をつけるところ
逆走は本線よりも、出入りする場所で始まることが多くなっています。出かける前と運転中に、次の点を押さえておくと安心です。

- SA・PAから本線に戻るとき。公式ページは、サービスエリアやパーキングエリアから本線へ戻る際に進む向きを間違えないよう注意しています。休憩のあとは出口の矢印を見てから動き出します。立ち寄る先のSA・PAは全国のサービスエリアとパーキングエリアの一覧で出口側の設備も含めて事前に見ておけます。
- 料金所の手前で気づいたとき。入口でも出口でも、料金所の近くは出入りする車が行き来しています。回るのではなく、インターホンか係員に頼ります。
- 戻ったあとの出口のETCレーン。係員の案内で戻ったあとはETCのバーが開かないことがあります。係員のいるレーンか精算機のあるレーンを選びます。
- 目的のICに戻らないとき。別のICで降りると使った区間の料金がかかります。戻れる案内を受けたら、そのとおりに目的のICまで走ります。
- ICによっては戻れないこと。構造によって案内できない場合があると公式ページにあります。その場合も係員の指示に従います。
同乗者ができることもあります。助手席の人が降りるICの1つ手前で声をかけるだけでも、通り過ぎる回数は減らせます。ドライブの計画づくりは車・ドライブの記事一覧もあわせて使ってください。
今回の投稿でもNEXCO東日本は、落ち着いて案内標識や係員の案内に従うよう呼びかけています。
高速道路の逆走でよくある質問
Q. 高速道路の逆走はなぜ起こるのですか?
A. 2024年の逆走220件では気づかずに始めた過失が36%です。逆走したと思っていない認識なしが33%で、わかっていて始めた故意は20%でした。ICを通り過ぎて戻ろうとする場面や、入口を間違える場面がよく挙がります。
Q. 降りるICを通り過ぎたら料金は高くなりますか?
A. 次のICで精算の前に係員へ申し出て目的のICへ戻れば、料金は最初に入ったICから目的のICまでの分です。ただし目的のICに戻らず別のICで降りると、使った区間の料金がかかります。
Q. ETCで走っているときはどのレーンに入ればいいですか?
A. 料金所の前にETCカードを車載器から抜きます。NEXCO東日本は「一般」か「ETC/一般」のレーンです。NEXCO中日本は「一般」か「サポート」のレーンへ入り、精算の前に係員へ申し出ます。
Q. 逆走はどこで始まることが多いですか?
A. 2024年の220件では分合流部と出入口部が41%でいちばん多く、料金所前後が24%で続きます。料金所前後は2023年の48件から53件へ増えました。
Q. 高速道路に間違えて入ってしまったらどうしますか?
A. 入口料金所の通行券を受け取る機械にインターホンがあります。そこで係員に申し出て、ICの構造や交通の様子に合わせた案内に従って戻ります。公式は料金所の手前で回って逆走になった例を挙げています。
まとめ 高速道路の逆走は料金所でUターンしないことで防げる
NEXCO東日本関東支社が、料金所でUターンする軽トラックの映像を出して注意を呼びかけました。2024年の逆走は220件で、料金所前後で始まったものが53件(24%)ありました。逆走事故は死亡事故になる割合が高速道路の事故全体の約38倍です。
降りるICを通り過ぎても、次のICで精算の前に係員へ申し出れば最初のICから目的のICまでの料金で戻れます。ETCの人はカードを抜いて一般かサポートのレーンへ入ります。慌てて回るより、次のICまで走るほうが早くて安全です。
この記事の出典
NEXCO東日本とNEXCO中日本など6件のページを開いて書いています。数字と規定はここから取りました。
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- 1乗りものニュース乗りものニュース(2026年10月13日)
- 2NEXCO東日本NEXCO東日本「高速道路における逆走の発生状況」
- 3NEXCO中日本NEXCO中日本「高速道路における逆走の発生状況」
- 4NEXCO東日本NEXCO東日本「出口を通り過ぎてしまったら、行き先を間違えてしまったら」
- 5NEXCO中日本NEXCO中日本「出口を通り過ぎてしまったら 行き先を間違えてしまったら」
- 6NEXCO東日本NEXCO東日本「高速道路における逆走対策の推進について」
最終確認 2026年10月13日
